ハンドボールの研究成果をどの様に実践現場で役立てるのか.

平岡秀雄

ハンドボールの研究は、他競技と同様に様々な研究分野の視点で実施されています.それらの研究成果は競技力の向上にとって有意義なものも多くあります.ところが、研究の多くはハンドボールの熟練者と未熟練者の違いを明らかにするなど、横断的な研究が殆んどです.研究者は自分が実施する研究意義を認識していますが、他の研究者が報告書から各研究の意義を充分に理解することは困難を伴います。

そこで、研究成果を実践場面でどの様に生かせるかを実証する縦断的研究が数多く発表される事が望まれています.この研究こそが、研究の意義を他の研究者に伝えるための最も容易な方法であり、縦断的研究の手順を示す上でも重要となります.特にコーチング研究を目指すハンドボールの指導者にしか出来ない、独自な研究領域が縦断的な研究です.

以下に示す一連の研究は、ハンドボールのシュート技能を高めるために必要な知見(研究成果)を集め、その知見を伝えるための指導手順の妥当性を検証するまでの経過を例示したものです.

研究1:ハンドボールのシュートに関する一考察

研究2:ハンドボールのゴールキーピングに関する実験的研究

研究3:ゴールキーパーの動作開始時間とシュート動作の関係

研究4:ハンドボールの防御に関する実験的研究 : 予測について

研究5:ハンドボールの防禦における対応動作研究: 動作先取について

研究6:ハンドボールのシュートに関する一考察

研究7:ハンドボールのシュート技能に関する運動学的考察 : フォワードスイング時のボールの軌跡に着目して

研究8:ハンドボ-ルのクイックシュ-トに関わる事例研究 第1報- コ-チングの手順とその効果-

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